
備前焼は、約1000年以上の歴史を持つ日本六古窯のひとつです。釉薬を使わず、土と炎が生み出す自然な色合いと模様が特長で、一つとして同じ表情のものはありません。古くから茶人や陶芸家に愛され、現代でも日常生活に溶け込む器として高く評価されています。

備前焼は高温でじっくり焼き締めるため非常に丈夫で、割れにくく長持ちします。吸水性が少ないためお茶やお酒の風味を引き立て、使い込むほどに色や艶が増して味わい深くなります。実用性と芸術性を兼ね備えた焼き物として、食器や酒器、花器など幅広く利用されています。

備前焼の器は、料理や飲み物の美味しさを引き立てるだけでなく、暮らしに落ち着きと温もりを与えてくれます。普段使いの湯のみや茶碗から、大切な方への贈り物まで、幅広いシーンで活躍。有限会社陶吉では、備前焼の伝統を大切にしながら、現代の暮らしに合った作品をご紹介しています。

備前焼というと「高価で普段使いには向かない」と思われる方も多いかもしれません。
しかし昔から「備前すり鉢 投げても割れぬ、備前徳利 酒がうまくて味が変わらぬ」と謳われてきたように、備前焼は非常に丈夫で、実用性の高い器なのです。
素朴で温かみのある風合いは料理を引き立て、和食だけでなく洋食や中華など幅広いシーンで活躍します。さらに、使い込むほどに色艶が増し、年月とともに味わい深くなるのも魅力のひとつ。
特別な日だけでなく、ぜひ日常の食卓でも備前焼を取り入れて、長く親しんでいただければ幸いです。


古くから「備前焼の七不思議」と呼ばれるもののひとつに、“お酒が美味しくなる”という説があります。
本当に?――はい、本当です。
備前焼は釉薬を使わずに焼き上げるため、内側に微細な凹凸が生まれます。この凹凸が発泡性を高め、ビールではきめ細かくクリーミーな泡をつくり出し、泡持ちが良いことで風味を逃がさず、より美味しく楽しめます。
さらに、備前焼の表面には目に見えない小さな気孔があり、わずかな通気性が生じます。これが酒の熟成を助け、日本酒や焼酎、ワイン、ウィスキーなど、さまざまなお酒をまろやかで奥深い味わいへと導きます。
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